なぜカメムシは部屋に入ってくるのか?侵入の原因と習性を知ろう
カメムシが部屋に侵入してくるのは「明るくて暖かい場所」を好む性質があるためです。特に秋になると、越冬のために室内に入り込もうとする動きが活発化します。
カメムシはわずか2mmの隙間から侵入する
カメムシは非常に小型で、体の厚みも薄いため、網戸のわずかな隙間や、サッシのわずかな開口部(2mm程度)でも通り抜けてしまいます。
たとえば以下のような場所から侵入します。
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網戸と窓ガラスの間
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網戸の立て付けが悪かったり、古くなって歪んでいると、その間から入り込んできます。
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玄関ドアの下や枠まわり
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気密性が低い玄関では特に侵入リスクが高まります。
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換気口やエアコンの配管まわり
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配管の隙間や、換気扇の目地なども油断できないポイントです。
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明るい場所に誘引される習性
夜間にカメムシが家の外壁や玄関灯に集まるのは、光に誘引される習性があるからです。明るい照明や室内の光を目指して飛来し、そのまま網戸の隙間などから部屋に侵入してしまいます。
カメムシの侵入を防ぐ基本の対策はコレ!
カメムシ対策は「入れない」「寄せつけない」「増やさない」の3つの観点から行うのが鉄則です。
忌避剤・殺虫剤を活用して侵入を防止
カメムシは特定のにおいに敏感で、それを嫌って近づかなくなる性質があります。以下のような忌避剤・殺虫剤が効果的です。
忌避剤の種類 | 使用場所 | 特徴 |
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スプレータイプ | 網戸、窓、外壁など | 手軽に吹きかけられ、持続効果も数日間あり |
吊り下げタイプ | 洗濯物干し、ベランダ | 洗濯物への付着を防ぎつつ、空間全体をカバー |
玄関灯・外壁用スプレー | 外壁・照明の周囲 | 光に集まるカメムシを遠ざける効果が高い |
補足:市販の「カメムシ用」と記載のあるスプレーは、ピレスロイド系の成分を含むものが多く、即効性・忌避性の両方に優れています。
隙間テープで物理的に侵入をシャットアウト
家の構造上避けられない微細な隙間に、防虫成分入りの隙間テープを貼るのが効果的です。
対策ポイント:
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窓サッシの上下左右に貼る
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網戸と窓の合わせ目部分にも追加する
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玄関ドア下部や枠の外周にも補強
補足:防虫成分入りのテープは、貼るだけで虫が嫌う成分(ユーカリ油・ハッカ油など)が持続的に放出され、ダブルの効果を得られます。
天然ハーブで優しくカメムシ対策!臭いで寄せつけない
自然派志向の人や、小さなお子様・ペットがいる家庭では、ハーブを活用した対策が安心でおすすめです。
ベランダや玄関でミントを育てる
カメムシは、ペパーミントやスペアミントなどのハーブの香りを強く嫌います。以下のような環境にハーブを配置しましょう。
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ベランダの鉢植えに
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玄関周りのプランターに
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窓辺にハーブポットを置く
補足:見た目も爽やかで、インテリアグリーンとしても活躍してくれます。
ハッカ油スプレーで手軽に防虫効果
ハッカ油(ミントオイル)を水で薄めて、スプレーボトルに入れて定期的に散布すると、カメムシ対策に有効です。
作り方の目安:
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水200mlに対して、ハッカ油を5〜10滴
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お好みでエタノールを少量加えると香りが広がりやすくなります
使用場所:
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網戸全体
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ベランダの手すりや床
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室外機まわり
意外と盲点!カメムシを寄せつけない生活習慣と住環境の工夫
洗濯物にカメムシがつくのを防ぐ
カメムシは柔らかく暖かい布にくっつきやすいため、洗濯物にくっついて家の中に持ち込まれるケースも少なくありません。
予防策:
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物干しざおに吊り下げ型の忌避剤を取り付ける
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干すときは洗濯物同士を密集させすぎない
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取り込む前に衣類をよく振る
定期的な殺虫剤の使用で繁殖を抑える
特に秋は、カメムシの越冬前の侵入ピーク。この時期にあらかじめ外壁や網戸、サッシなどに殺虫剤を噴霧しておくことで、侵入と繁殖を未然に防げます。
ポイント:
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曇りの日や風が弱い日を選ぶ
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網戸の外側にまんべんなくスプレー
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外壁の窓下や玄関周りなどを重点的に
庭・外回りの環境を整えて、カメムシを家に寄せつけない
カメムシは草むらや落ち葉の多い場所に潜んでいるため、家の周囲の環境を整えることが大切です。
庭の雑草をこまめに除草する
雑草が茂っていると、そこがカメムシの隠れ家になります。定期的な草刈りや落ち葉の掃除が重要です。
チェックポイント:
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庭の隅や壁際に雑草が伸びていないか
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植木鉢の裏や室外機周りに落ち葉が溜まっていないか
室外灯の光を減らして飛来を防ぐ
前述の通り、カメムシは光に集まりやすい性質があります。
対策例:
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人感センサー付き照明に切り替える(必要なときだけ点灯)
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電球色(暖色系)のライトに変更する(白色や青白い光よりも虫が集まりにくい)
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夜間はカーテンをしっかり閉めて室内の光が漏れないようにする
もしカメムシが家の中に入ってしまったら?正しい対処法
カメムシを間違って潰すと、あの独特の悪臭が広がってしまいます。対処にはコツと注意が必要です。
掃除機で吸わない!臭いが掃除機内にこもる
カメムシを掃除機で吸い込むと、内部に悪臭がこもり、しばらく取れなくなります。 しかも死なずに生きたまま吸い込まれることもあります。
ティッシュ・紙コップ・ガムテープでやさしく処理
おすすめの処理方法は以下の通りです。
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ティッシュで包み、そっと屋外に逃がす(潰さないのが鉄則)
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紙コップと紙などを使って外へ運び出す
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ガムテープにくっつけて密閉して捨てる
補足:冷蔵庫の裏などに逃げ込まれた場合は、ハッカスプレーを噴霧して追い出すと安全です。
まとめ:カメムシを部屋に入れない対策は“組み合わせ”が鍵!
カメムシ対策は、1つの方法だけでは不十分です。侵入経路を断ち、近寄らせず、もし入ってしまった場合も適切に対処する「総合的な防御」が必要です。
対策のポイントまとめ
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忌避剤・殺虫剤で虫を寄せつけない
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隙間テープで侵入口をシャットアウト
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ハーブやハッカ油で自然に防虫
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庭やベランダの環境を整える
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洗濯物や光の扱いにも注意
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侵入したときの対応は慎重に、潰さず逃がす
こうした小さな積み重ねが、秋〜春先のカメムシ被害をぐっと減らす決め手になります。