カメムシが光や白いもの、暖かさ、植物のそばに集まりやすいのは、それぞれに習性や生活源が関わっているためです。
窓辺やベランダで「閉めているはずなのに見かける」「洗濯物にくっついてきた」という経験があるなら、まずは以下の原因をチェックし、それぞれに合った対策を講じましょう。
光に引き寄せられる走光性を抑える
多くの昆虫が光に集まるのと同様に、カメムシも紫外線を含む光を好み、夜間の照明や街灯の灯りをたどって侵入してきます。
外灯は不必要なときに消灯するか、光が下向きになるようシェードやカバーを取り付けると効果的です。
室内の窓際灯も間接照明に切り替えたり、カーテン越しに光を漏らすようにすると、窓自体への寄りつきを減らせます。
白いものや暖かい場所への好みを利用した防御
カメムシは白色を目立ちやすい標的と認識し、白いシャツやタオル、壁面に停まることが多い習性があります。
また、体温を保ちやすい暖かい場所を好むため、日光で暖まった洗濯物やベランダのタイル、布団などにもつきやすいのです。
洗濯物は屋内干しに切り替えるか、取り込む前にしっかり払ってから取り込むことを習慣にしましょう。
また、ベランダに敷いているマット類はなるべくダークカラーにすると目立ちにくくなります。
植物の汁を求める栄養源を管理する
庭やベランダ栽培の野菜、観葉植物、花などはカメムシの食料場となります。
特にホウレンソウ、レタス、トマトのように汁が多い葉物は狙われやすいため、害虫がつきやすい葉は早めに収穫し、枯れ葉や落ち葉の掃除をこまめに行いましょう。
風通しを良くして湿気を抑えると同時に、発生源となる大きな葉や茂みは適度に剪定し、カメムシの隠れ場を減らすことが大切です。
家の隙間を徹底的に塞ぐ
玄関ドア下や窓サッシ、換気扇、エアコンのドレンホース周りなど、わずかな2~3ミリの隙間からでもカメムシは侵入します。
ホームセンターで手に入る隙間テープやモヘアシール、コーキング材でしっかり封鎖しましょう。
特に古くなって隙間が広がりやすい網戸とガラス戸の重なり部は重点的に点検し、毛足状のモヘアシールを貼ることで虫の侵入口を物理的にブロックできます。
忌避剤でバリアを張る
カメムシ忌避スプレーや、ペパーミントやハッカ油を薄めた自家製スプレーを窓枠や網戸周りに定期的に吹きかける方法も有効です。
メントール系の香りはカメムシにとって非常に不快で、近寄りにくいゾーンをつくります。
スプレー後は20~30分程度で効果が得られ、その香りが薄れてきたら再散布すると侵入の抑制効果を維持できます。
カメムシの侵入を防ぐには、「光・色・温度・食料源・隙間」という5つの要因を総合的に対策することがポイントです。
外灯や室内灯の光管理、白い洗濯物の屋内干し、庭やベランダの植物管理、隙間テープやモヘアシールでの封鎖、そして忌避スプレーの併用を組み合わせれば、驚くほど侵入が減ります。
日常のちょっとした工夫を積み重ねて、快適な虫のいない暮らしを手に入れましょう。