じめじめした梅雨どきや夏の終わりになると、床下や庭先にムカデが顔を出すケースが増え、家の中で見つけてしまうと家族全員がひやりとします。
駆除を考えたとき、真っ先に気になるのが「費用はどれくらいかかるのか」という点でしょう。
自己流で対応するリスクを避け、安心して任せられる業者に依頼するとなると、相場感を知らずに見積もりを取るのは不安が残ります。
この記事では、戸建て住宅や集合住宅、屋外のみといったケース別の費用目安を詳しく解説し、余分な出費を抑えるポイントや自分でできる対策も併せてご紹介。
事前に費用構造をしっかり把握し、賢く駆除を進める手助けをします。
ケース別費用相場:戸建て住宅から屋外のみまで
ムカデ駆除の費用は、住宅の種類と駆除範囲によって大きく変動します。
まずは一般的な相場をケース別にまとめてみましょう。
戸建て住宅全体の駆除
庭や家全体を含め、屋内外をくまなく駆除するプランは、10万円~15万円程度が相場です。
木造住宅で床下や天井裏まで処理が必要な場合や、再発防止のコーキングや隙間封鎖などの施工を含む場合は、さらに費用が上乗せされるケースがあります。
集合住宅(アパート・マンション)の駆除
築年数や間取りにより幅がありますが、1フロア単位、または一部屋単位での駆除は3万円前後が目安です。
隣住戸への影響を配慮して共用部も含める場合は、追加費用が発生することがあります。
屋外のみの駆除
庭やベランダなど屋外スペースのみを対象とする場合、1㎡あたり1,000円~1,500円程度が一般的です。
たとえば30㎡の庭なら3万~4万5,000円、50㎡なら5万~7万5,000円程度となります。
屋内のみの駆除
室内に限定して駆除する場合は、1部屋あたり1万5,000円~10万円、家全体で8万~30万円が相場です。
部屋数や施工範囲、隙間封鎖や防虫ネット設置などの追加工事で変動します。
薬剤散布のみのプラン
薬剤を撒くだけのシンプルプランなら5万~10万円程度。
定期的なメンテナンス契約を結ぶと、割引が適用される業者もあります。
費用を左右する主な要素
同じ「戸建て全体駆除」でも、費用に数万円から十数万円の差が出ることがあります。
その要因を押さえておくと、見積もり比較時に納得感を持って選択できます。
施工範囲の広さと床下・天井裏処理
駆除範囲が屋内外すべてに及ぶほど、作業時間も薬剤量も増えます。
特に床下や天井裏など人の目が届かない場所を含める場合は、専門機材や工事が必要となるため費用が膨らみます。
再発防止対策の有無
薬剤散布のみで終わるプランと、隙間封鎖やコーキング、網戸補修、防虫ネット設置などまで含むプランでは、数万円の差が生じます。
総合的に1回で対策を済ませたい場合は、再発防止を盛り込んだプランを選ぶとトータルコストを抑えやすいでしょう。
築年数・建物構造
古い家ほど隙間や劣化が進み、封鎖作業が多く必要になります。
また、木造かコンクリートかによっても施工難度や薬剤の浸透性が変わり、費用に影響します。
住人数・ペットの有無
小さい子どもやペットがいる場合、低毒性薬剤や使用後の換気・養生工事が追加で必要となるケースがあり、その分コストが増します。
作業時期・繁忙期
春から秋の活動期は繁忙期で業者の予約が集中し、割増料金が設定される場合があります。
早めに見積もりを取り、閑散期に施工を依頼すると費用を抑えられることもあります。
費用を抑える3つのポイント
駆除費用をできる限りおさえるには、業者選びや事前準備が欠かせません。
賢くお金を使うためのコツを3つ紹介します。
1 複数業者の相見積もりを活用
最低でも2~3社の見積もりを取り、施工内容と費用を比較しましょう。
料金だけではなく、保証内容や再発時の対応、追加料金の有無などを総合的にチェックし、コストパフォーマンスの高い業者を選ぶことが大切です。
2 自力対策で業者施工範囲を限定
自分でできる湿気対策や殺虫剤スプレー、ハッカ油忌避などを事前に実施し、被害を軽減してから業者に依頼すると、薬剤散布のみのシンプルプランで済む可能性があります。
隙間封鎖や網戸補修など一部DIYできる箇所は自前で対応し、施工ボリュームを減らしましょう。
3 定期メンテナンス契約で割引を狙う
多くの業者は、半年~1年ごとの定期点検・再施工プランを用意しています。
年に1回程度の再付着防止施工をセットにした割安プランを利用すると、単発で依頼するよりもトータルコストを抑えられます。
自分でできるムカデ対策で再発を防ぐ
業者に頼るだけでなく、日々の環境整備でムカデを寄せつけない住まいを維持することが、長い目で見て最もコストを下げる近道です。
湿気対策と換気の徹底
ムカデは高湿度を好むため、床下換気口の点検、浴室・洗面所・キッチンの使用後換気を習慣化。
除湿機やエアコンのドライ運転を活用し、室内湿度を60%以下に維持しましょう。
隙間封鎖と清掃
ドア下や窓サッシ、配管まわりのひび割れを隙間テープや防虫コーキングで埋めると、侵入経路を物理的に絶てます。
落ち葉や雑草を掃除し、庭やベランダの水たまりを排除することも重要です。
忌避剤・トラップ活用
ハッカ油スプレーやヒノキ油の忌避剤、粘着トラップを設置し、ムカデの活動を抑制することで、駆除範囲を狭められます。薬剤に頼らないナチュラル対策を日常的に行うと、業者依頼の頻度を減らせます。
まとめ
ムカデ駆除の費用相場は、戸建て住宅全体で10万~15万円、集合住宅で3万円程度、屋外のみなら㎡あたり1,000~1,500円が目安です。
費用を左右する要素は施工範囲の広さや再発防止対策の有無、築年数など多岐にわたります。
複数業者の相見積もりや自力での一部対策、定期メンテナンスプランの活用でコストを賢く抑えましょう。
さらに、湿気対策や隙間封鎖、忌避剤利用など日常的な予防策を組み合わせることで、ムカデの再発リスクを大幅に低減できます。
この記事を参考に、安心・快適な住まいをムカデから守ってください。